小鹿田焼 唐臼について うつわのわ田
こんにちは
先日の出張報告です
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先日小鹿田の里に伺いました。
7月の豪雨で川の水が氾濫し多くの唐臼が被害に遭い木材を取りに行く山道も途絶えましたが現在はほぼ普段のお仕事ができるくらいまでに復興されていました。(4年ぶりの10月の民陶祭は中止)
坂本庸一窯の庸一さんに携帯で見せてもらったのですが
家の前が2-3日浸水してしまい陶土の水浸しになってしまいました。数日間の間は救援物資がヘリコプターから届いたそうです。
伺った時は義孝さん、庸一さん、お母さんもご一緒で
皆さん“自然相手だからしゃーない”と心底笑顔でその時のお話をしてくれました。元気にされていて逆に元気を頂いてしまいました。
被害状況も実際現地で聞いて見たせいか、唐臼での土作りは小鹿田の焼きもの作りにとっては生命線であること、そのことを今回とても肌で実感しました。
次に伺ったのは坂本健一郎窯。
地元の山から年に2回ほど土を採土し、使う分を唐臼で約20日間かけて砕きます。唐臼は9軒全ての窯元が所有しています。日に何度かスコップで混ぜる作業を体験させて頂きました。
唐臼は大木でできているので混ぜる時に注意をしないと大怪我をします。実際、怪我をされたこともあるそうです。大木が頭の上から落ちて来たら大変です。容赦なく唐臼は動いているので見ていて冷や冷やしました。
砕いた土を独特の形をした水槽に運び、ゴミを取り除いたりしながら水肥を繰り返します。
その後陶土をすくい、水抜き台で水分を抜きます。台の下には薪をくべる装置があり自然に水分が抜けない環境の時は火を入れるそうですが火を入れると乾燥し過ぎて固くなりすぎるのでなるべく自然に水抜きをするそうです。
実際はこの工程以上に気を使い時間もかかるでしょうし、原土ができてから練り上げという工程もあるので、小鹿田焼のやきものはロクロで回すまでの土作りに、なんと手間がかかっているのかと、おののくことしかできませんでした。何度も唐臼も陶土も見ているのに自分は何も見てなかったのだろうと。心底身体に沁み落ちるとはこういうことをいうののだなぁと思っています。
こちらの写真は、最も長い間お世話なっている坂本健一郎窯の陶工、坂本健一郎さん。
恐らく?小鹿田焼の陶工さんで一番大きいです(^▽^)/
小生が小さく見えますよね?!
唐臼体験は健一郎さんとお母さんに習いながらさせていただきました。
お忙しい中、いろいろと教えてくださりありがとうございました。
お客様にもこの体験を伝えていきたいと思います
来年は泊まりにおいでと言って頂いているので
泊りでお手伝い?邪魔にならない程度に。。。しながら小鹿田焼のことを
もっと知れたらと思っています。
楽しみです。
うつわのわ田